“Notion”、このツールの名前を聞くようになって大分経つが未だに使ったことがない
仕事ではConfluenceを10年以上利用していて、もうあのツールが手に馴染みすぎてて、しばらく他のツールを試していなかった
Confluenceに辿り着くまでは、10年くらいの間、OSS(オープンソースソフトウェア)を中心に20-30くらいのWikiツールを使っては潰してを繰り返していたと思う
Notionのようなタスク(プロジェクト)管理も包含できるようなツールだとAsanaなんてのもあるし、Wikiに特化したものであれば、国産のesa, Kibela, DocBaseあたりも気になるし、Slackに散在しがちな断片的な情報を上手いことまとめることができそうなGuruなども気になっているんだけど、今回はプライベートで使ってみたいなーということで、個人用途でも使えそうな気がした(*)Notionをお試し
* 根拠はないけど、なんとなく事前調査で拾った情報を総合すると個人で使う分には面白いかも?と思ったので(事前調査の内容は続けて書くので、その中で理由は明文化できるかも)
Notionとは何か?
“Notaion”で検索して、どっかの誰かのブログを見て内容を知ったりするわけだけど、まずは、公式ページを見てみましょう!ということで
トップに出てくるペラペラ紙芝居の画像を見ると、Wikiだけじゃない、プロジェクトやタスクの管理もできて、メモやドキュメントにも使える… と
ここで気になるのは、Wikiと、メモやドキュメントを区別して表現している部分、何かそこにツールの主張がありそうな気がするけど、違いがよくわからないので、モヤッとしたこの感情は頭の片隅の置いておく
Notionは自由にカスタマイズできるDB(データベース)だ!
まだNotionを使う前なのだけど、既にNotionを理解した気になっていて… それは以下の企業のエントリーを読んだから
無秩序になっている Notion では、コンテンツが増えると Database が増えます。
(中略)プロジェクトページを例にとると、プロジェクトマネジメントの基本的な構成要素がそのページ内に作成されていきます。例えば、この “Project management” テンプレート では、以下の Database が配置されています。
* Project Plan
* Timeline
* Updates
* Meeting Notesこれらはすべて独立した Database です。なので、仮に 5つのプロジェクトがあったとして、このテンプレートを使ってそれぞれのプロジェクトページ作成すると、まったく同じ Database が 5つずつ作成されます。
🤷🏻 EDOCODE での Notion 運用の失敗談 😭 | EDOCODE株式会社
こちらの会社、全然知らないけど、とても有用なエントリー上げてくれていて大変ナイスです
Notionの仕組み、中身が想像できる内容で、あーなるほどね、そういう作りなのね、という感じでザックリ理解ができた気がした
ちょうど数日前にNotion(API)を利用してBlogを構築したというツイートを見かけて、Notionって何なんだ?って思っていたけど、上記の「Notion運用の失敗談」を読んで全てがつながった気がした
上記のツイートは、日常的に仕事やプライベートでNotionを利用しているエンジニアが、あらゆるテキスト的なアウトプットをNotionに集約することで、その延長線上で「あっ、これブログで公開しよう」と思ったときにNotionを使って気軽にエントリーできるようにするために工夫したよって話
詳しくは、そのことがツイートしている本人のブログで公開されているので以下、どうぞ
The main reason I’m excited about my new Notion-powered writing experience is because I think I’ll actually use it. I spend all day in Notion (and work at Notion) writing docs and filing away ideas. Now my blog will live in the same tool. If something is worth sharing publicly all I have to do is drag a few blocks into my blog database and — BOOM — we’re live!
How the Notion API Powers My Blog – Cory Etzkorn
Notionの「強み」が組織で使う場合の「弱点」にもなる
話を戻すと、ポイントは、先の企業がNotionの失敗談として書いているように、この「Notionは自由にカスタマイズできるDBだ!」という部分が、複数人のチームや組織で使い倒す場合のデメリットにもなるというところかな
オールインワンで何でもできるよという謳い文句だけど、その拡張性の高さや柔軟性のお陰でコンテンツが荒れる、氾濫する、統一性を持たせにくい、といった弱点を持つ原因になっているとも言えそう
チームや組織でコンテンツを整備する場合、一定の制約を設けた方が、利用時の「ルール」や「規律」は保たれ、統合管理しやすいコンテンツになるわけだけど、ある意味でそういった制約を無視することができちゃう機能を兼ね備えているのがNotionで、それこそ「拡張性や自由度の高さ」ということとイコールなんじゃないかと思う
なので、Notionを使う場合、最初は「コリャーいい、使いやすい!何でもできる!」ということで、利用拡大が進み、浸透のスピードも格段に早いのだろうけど、ある程度使い倒していくと、そのスピードが故の脆さというか、後から問題や不都合に気づいて、「見直さないとヤバくない?」ってことになるということだろうと推測する
そして、多くの場合、その不都合はコンテンツを大量生産した後じゃないと気付けない
なので、先人の知恵として、先ほどの「Notion運用の失敗談」というエントリーは大変参考になる話
そのほかのNotionを知る助けになった巷の情報
重要な部分を既に書いたのでクリッピング程度で他に見た情報を載せておく
って、Notionの話じゃないけど、ConfulenceからNotionへ移行した時のバッドノウハウ的な話
ConfluenceのHTMLエクスポートにはページのコメントを出力できない、というバグがある
(中略)そこで、ちょっと無理矢理ですが、ConfluenceのREST APIを駆使して、ページコメントをページ本文に追記する という対応
社内のドキュメントツールをConfluence(+ Jira)からNotionに移行しました|Leaner(リーナー)|note
Confluenceのエクスポート機能にこんなバグがあったとは…
結構致命的なバグだと思う、これができないから他のツールへの移行を断念した、なんて話もあるんじゃなかろうか(移行させないためのブロッキングとして、あえてこのバグを直さないようにしていたりはしないとは思うけど、4年以上も放置して良いバグではないよなぁ… とも思う)
企業間のコラボレーションツールとして、利用されている例
Notionの最大の魅力は何か──そう聞くと川口氏は「優れたカスタマイズ性です」と即答する。
「このプロジェクトではタスク管理を初めからNotionで行っていたのですが、グッドパッチでは従来『Google スプレッドシート』やカンバン式タスク管理ツールの『Trello』、エンジニアを中心に利用されるタスク管理ツールの『Backlog』などを利用していました。その際にはエンジニアとデザイナーのタスク管理が煩雑になり、仕様の認識がずれたことが原因で手戻りが発生することもありました」
「1日はNotionに始まりNotionに終わる」サントリーとグッドパッチが見つけた情報共有の“答え” | DIAMOND SIGNAL
プロジェクトでこの手のツールを利用する場合、ツールの使い方は結構しっかり作り込んだ上で、利用者間で認識を揃えておかないとグダグタになるというのは、大変よくわかるし、よくある話
なので「ベスト・オブ・ブリード」で色んなツールを利用するよりも、1つのツールに機能が集約していた方が「グダグタ」になる要因を減らせるというのは、その通りかな
ただし、1つに集約することが必ずしも成功への近道とは限らない、利用者1人1人のリテラシーに依存する問題もあるため、1つに集約しても問題発生するし、問題が発生しないようにどこまでNotionがそこをカバーしてくれるような素敵な機能を持っているのかは気になるところ
Notionを開発するNotion Labsはメディア露出に積極的ではない。4月にニューヨーク・タイムズが報じたIndex Ventureなどを引受先とした約54億円(5000万ドル)の資金調達以前は、ベンチャーキャピタルに住所を明かさず、出資話を拒んでいたことでも話題になっていた。直近の調達で企業価値が約2100億円(20億ドル)となりユニコーン企業となったNotion Labs。
(中略)
売り上げに関する具体的な発言は得られなかったが、Zhao氏いわく、同社は黒字続きだ。5月には無料プランにおける制限を大幅に解除し、月額5ドルで提供していたプランと同等の機能を利用できるようにした。個人ユーザーではなく、チームやエンタープライズ顧客で収益化しようという狙いだ。そのため、Zhao氏の口からは取材中、「エンタープライズ」という単語が何度も発された。
Notionが最終的に置き換えたいのはMicrosoft Office、ないしは、Microsoft Teamsだろう。大型調達に踏み切った理由についてZhao氏に問うと、同氏は「特にエンタープライズ顧客に対して、我々が今後数十年続いていく企業だということを示す必要があった」と話す。
Index Venturesは2015年にSlackに投資しており、1年半ほどかけてNotionを口説き落としたパートナーのSara Cannon氏はSlackのボードオブザーバーを務めていた人物だ。同氏はSlackの競合とも言えるメッセージ・ツールのQuillへの投資も担当した。
【独自】情報管理ツール「Notion」CEOインタビュー、気鋭ユニコーン企業が狙う日本市場 | DIAMOND SIGNAL
なんでNotionが、ここ1-2年で急に話題に上がったり、記事を見かけるようになったのかなぁと思っていたけど、随分な資金調達をしていて、2000億を超える企業価値が付いていたのね… そんな凄いことになっていたとは全然知らなかった…
現在、ほかのツールとの連携は、Notionへの編集があったときのSlackへの通知のみ。ユーザーにNotionへの要望を聞くと、西氏は必ず「API公開はいつですか」と聞かれるという。APIについて西氏は「現在プライベートベータという状況。今年春のパブリックベータ公開に向けて注力しているところです。APIが公開されれば、多種多様なツールとの連携ができていくと思うので、大変楽しみです」と明かす。
みんなNotionをどう使っている?日本1号社員・西氏に聞く活用事例とAPI公開への道のり | DIAMOND SIGNAL
1年前の記事だけど外部と連携できる機能が「Slackへの更新通知のみ」というのは、ちょっと残念、今は他にも連携できているのかな?
そして肝心のAPIは… まだベータ版
競合製品のConfluenceを有するAtlassianもNotionを軽視はしていなさそう、Notionとの比較ページを公開している
Notion は、ちょっとした思い付きや簡単な ToDo リストをメモれるノートテーキング ワークスペースです。Notion と違って、Confluence はチームのナレッジ共有とコラボレーションに対する高度なニーズを満たして、すべての組織が必要とする機能と柔軟性を備えています。
Confluence と Notion の比較 | Atlassian
要は、Notionは組織で使うツールじゃねーよってことかなww
なかなか手厳しいw
結局何が言いたいかというと、何でもできるNotionで何でもやる必要はないのではないかということだ。
Notionにすべてを求めないことにした – 滑稽ウツボによる生存報告
実は、事前調査の際に、一番最初にこのエントリーを読んだのだけれど、その他のNotionの情報を見た後で改めて読み返すと、個人で利用している人の感想として、やはりそうなるのね、という気がした
一方で、そういうツールは、気に入って使い倒せるようになると最高なツールになるかもしれない、と気もして、俄然興味は湧いてきた
後記
そんなわけでNotionの良し悪しをネットの情報で大体把握できたので、実際に使ってみようと思う
この後、使い始めるので、その内容はまた別のエントリーで紹介していきたいと思う
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